かつて私が持っていた自作セカンドマシン(中身こそ違え、今は職場の先輩が使っている)には、Pentium 166MHz(Classic Pentium)が搭載され、現役で働いていた時期がありました。CD−Rの調子が悪かった事以外、特に 不満はなかったのですが、当時たった一つ、小さな不安がありました。
その不安とは、「もしこのCPUがイカレタ時、 マザーボードごと交換せんといかんなぁ」という 事でした。もともとこのマザーボード、ASUSTeK P/I-XP55T2P4 はPentium のみに対応していて、 互換CPUはおろか、MMX Pentium すら使えない のです。ですから、もしこのCPUがイカレタ場合、 中古のPentium を探すか、あるいはマザーボードを新調して現行のCPUに乗り換えるか・・・。
そんな時に登場したのが「第3のSocket7 互換CPU」 Winchip シリーズだったのです。これも すぐに買っていても不思議ではなかったのですが、例によって後回しにされ続けいつしか忘れ 去られて・・・。でも、「古いハードを活かす事ができる」という発想は賛同できるので、いつかは 導入しようと頭の片隅に置いておいたのでした。
以前にも一度購入しようとしたのですが、いざ買おうという時に、電圧がいくらのものを買えばいい のかがわからずに結局買わなかったのでした。後でよく調べてみた結果、実際にPentium と交換する 場合、3.3V版を使うのがいいという事がわかりました。ただ、そのときはIDT C6と呼ばれる 一世代前の CPUについての情報だったので、今回購入したWinchip2については本当に使えるのかどうかわかりません でした。
「使えるかなぁ」という若干の不安とともに購入したWinchip2でしたが、いざ換装し、電源を入れると あっさり起動。BIOSも事前にアップデートしてあったので、ちゃんと”IDT C6”と認識できていました。 ASUSTeK P/I-XP55T2P4でも、最新のBIOSにアップデートしてあればWinchip2は(電圧は3.3V です)普通に使えます。起動後もまったく問題なく、CD-Rの焼き込みも普通にできていました(あいかわらずドライブの調子は悪かったです(T_T))。
なんと、IDTがx86CPUの生産をやめる らしいです。なんでも、あまりにSocket7の市場が 激しい競争状態にあるので思うように利益があげられなかったからだとか・・・。まぁ、いずれはそう なるだろうとは思っていましたが・・・。でも、これでSocket7のCPUメーカーはAMDと Riseぐらいになってしまいましたね。う〜む、なんとなく寂しいっす(;_;)。でも、Winchip シリーズが消滅するかどうかは今のところわからないようです。
10月16日IDTがx86CPU市場からの撤退を表明してから早や3ヶ月・・・確実に市場から姿を消しつつある Winchipですが、それでも100MHz対応版はまだあるところにはあるみたいです。でも、それ だとクラッシックペンティアムの置き換えには使えません(;_;)(・・・って、実際に試した訳ではありま せん)。これも時代の流れというやつでしょうか・・・。
2001年2月15日・・・この文章を作成してからすでに3年以上が過ぎました。当時の事を振り返ると今がとてつもない時代 であると思えてなりません。あの時買ったWinchipは、今も手元に残してあります。そう、「かつて時代の 波に飲まれた逸品」として・・・