それは静かに始まった・・・


さて、なんだかんだ言いつつも待ちに待った上京当日でございます。いつものように仕事に励み、残業を 軽〜く(・・・とはいっても、この日ばかりはバイクに乗るのが恐かったっす。だって、こんな日に事故を 起こしたとあっては洒落にならんもんよ)こなした私は、勤務時間の違う某隣人と合流するべく、時間潰し に入浴と洗濯を局で済ませ、一緒に晩飯を食うことになりました。

これまでにも同じような事を何度も書いていますが、今回の上京においても、最大のポイントは「いかに 乗物酔いを防ぐか」にあります。すでに前回の上京で実績のある薬を用意していましたが、なにしろ今回は あの「銀河」です。新幹線とは乗車時間は言うに及ばす乗車中の姿勢・体勢などなど、さまざまな点で 条件が違います。果たして、今回も前回同様の効果が発揮されるのでしょうか・・・

・・・前回もそうでしたが、私が今回服用するこの薬は、面白いことに効いているのが自分でわかるのです。 胃袋がむずがゆくなるというか、何というか、とにかく胃袋の場所がよくわかるのです。しかもその状態は 乗り物に乗っている時、つまり、薬を飲んでいなければ確実に症状が出ているであろうその時にテキメンに 現れるのです。ですので、さすがに100%快適になる・・・という訳にはいかないのです。

しかし、薬を飲むのと飲まないのとでは、その後の状態に文字どおり雲泥の差が現れるのもまた事実 なのです。実際、私は銀河の中で何かを飲んだり食ったり、果ては本を読んだりしましたが、多少の不快感 (というよりも違和感)を感じるだけでした。これまでの私であれば到底できなかった事ばかりです。なお、 この文章の原稿ですが、揺れ動く列車の中、補助机に向かい、身を縮みこませて(言い替えれば胃袋を 思い切り圧迫している状態で)書いたものです。どうやら「リベンジ」の第一段階(銀河攻略)は成功の ようです。これほどの無茶をしてもさほど辛さを感じないのであれば、おそらくは東京駅までも無事 到着できるでしょう・・・

・・・そうこうしているうちに、ふと時計を見るとなんと午前1時を過ぎていました。すでに名古屋駅を出発 してからかなり時間が経っています。実は、この時点でまだ一睡もしていなかったのです。列車の揺れが 気になって眠たいのにもかかわらず眠れないのです。まるで地震の揺れを感じているかのごとく体が 反応してしまうのです。はじめて銀河に乗った時には、気分が悪いにもかかわらず結構眠れたというのに・・・

もしかしたら、あの時眠れたのは単に乗物酔いの症状が出ていただけであり、本来私は銀河の揺れの中では 眠れない質の人間だったのではないだろうか?せっかく不快感が劇的に改善できたのに、こんどは不眠に 悩まされるとは・・・なんとも皮肉な話であります。昨年とは別の意味で、このような環境で眠れる他の2人が うらやましいっす・・・


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